心の叫びが「窓の外」へ。仕事の葛藤に揺れる40代男性と向き合い、散らばったゴミを一緒に拾い集めた再生の一日

 おはようございます、 本日の投稿は株式会社GUILD GROUP(ギルドグループ)が担当します。

 先日、私たちギルドグループが運営するアパートの一画である異変が起きておりました。

 支援を継続している40代の男性が入居する部屋の窓下。

 そこには、普段の彼からは想像もできないほどの大量のゴミが、無残に散乱していたのです。

 生活の残骸が地面を覆う光景は、あたかも彼が内面に溜め込んできた言葉にならない苦しみが、耐えきれずに溢れ出してしまったかのよう。

 私たちは動揺を抑えつつ、まずは彼の部屋の扉を叩き、静かに、しかし誠実に今の状況について問いかけることにいたしました。

 

 うつむき加減で現れた彼は、消え入るような声で、事の真相を少しずつ話し始めてくれました。

 最近、再出発をかけた仕事の現場で人間関係や作業の進捗が上手くいかず、行き場のないイライラが心の中で飽和状態に達していたとのこと。

 誰にも相談できず、自分を責めることしかできなかった彼は、その爆発しそうな感情を窓の外へ放り投げるという行為でしか発散できなかったのです。

 「分かっていたけれど、どうしても止められなかったんです」と、彼が絞り出した本音には、孤立の中で戦う大人の男性の深い孤独が滲んでいました。

 

 私たちは彼を責める代わりに、大きなゴミ袋を二つ用意し、「一緒に片付けましょう」と優しく提案。

 言葉で説教を垂れるよりも、共に汗を流し、散らばった負の遺産を一つずつ拾い集めることの方が、今の彼には必要だと直感したからです。

 春の陽光が差し込む中、彼と並んで腰をかがめ、潰れた空き缶や破れた紙屑を黙々と袋に詰めていく作業を継続。

 最初は硬かった彼の表情も、地面が少しずつ本来の土の色を取り戻していくにつれ、憑き物が落ちたように穏やかなものへと変化していきました。

 

 ゴミを拾い上げる行為は、そのまま彼の荒んでしまった心を整えるリハビリテーションのような役割を果たしていたのかもしれません。

 窓の下が綺麗になるのと同期するように、彼の口からも仕事での具体的な悩みや、これからどうありたいかという前向きな言葉がこぼれ始めます。

 自分一人では直視できなかった過ちを、誰かと一緒に片付けるという経験。

 それは、失敗してもやり直せるという安心感を与え、社会との繋がりを再確認するための非常に貴いプロセスとなりました。

 

 作業を終える頃には、窓下のスペースは見違えるほどスッキリとし、彼自身の背筋も少しだけ伸びていたのが印象的。

 私たちは、彼が再び仕事のストレスに晒された際、ゴミを投げるのではなく、まずは私たちに「苦しい」と言える関係性をさらに深めていくことを約束。

 空は、いつの間にかオレンジ色の夕焼けに染まり、彼が再び見上げた窓からは、穏やかな春の光が差し込んでいました。

 失敗は誰にでもありますが、それを一緒に片付けてくれる存在がいれば、人は何度でも立ち上がることができると私たちは信じて疑わないのです。

 

 株式会社ギルドケア

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