支援を続けるか迷った20代男性と向き合ったケア会議│本人の言葉から見えた前進の兆し

 おはようございます!本日の投稿は株式会社GUILD WORKS(ギルドワークス)が担当します。

 就労支援を続けるかどうか悩み、心の揺れが大きくなっていた20代の男性がいました。

 知的障がいの特性もあり、日々の変化が負担になりやすい方です。

 小さなつまずきが積み重なると「自分には無理なのかもしれない」と感じてしまい、その気持ちが一度強くなると、作業の場に向かうこと自体が重荷に変わることも少なくありません。

 ただ、これまで積み上げてきた時間も確かに存在しており、その努力をどう守るかが今回の支援の大きな焦点になりました。

 

 辞めたいという気持ちが出たとき、私たちは本人の負担を軽減する方法を探る必要があると判断し、関係者が集まってケア会議を開催しました。

 本人にも同席してもらい、今どんなことが不安なのか、仕事の中でどこに壁を感じているのか、一つひとつ丁寧に確認していきました。

 支援者だけで意見をまとめるのではなく、本人が自分の気持ちを言葉にできる場をつくることが大切だと考えたためです。

 

 話し合いの中で、負担だけが語られる場になるのではなく、これまで頑張ってきた姿も自然と話題に上る時間だったため、本人の表情に少しずつ落ち着きが戻っていく様子が印象的。

 自分でも気付いていなかった「できている部分」に触れることで、気持ちが柔らかくほどけていったように感じます。

 

 会議の終盤、本人の口から「これからも頑張ります」と一言がありました。

 支援を押しつけるのではなく、本人が自分の意思で進む方向を選ぶことこそが、私たちの目指す支援の形だとあらためて実感しました。

 

 現在、彼は再び作業現場に戻りました。

 突然大きく前進するわけではありませんが、一歩ずつ確かに進んでいるように思えます。

 私たちがそばで支えることができるのは、その歩みの隣に立つ時間だけかもしれません。

 

 株式会社ギルドケア

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