アルコール依存と向き合う第一歩。札幌Macさんへの見学同行で見えた「本音」と「回復」への高い壁

 おはようございます、本日の投稿は株式会社GUILD GROUP(ギルドグループ)が担当します。

 冷たい風の中にも春の兆しが感じられる札幌の街にて、私たちは新たな支援の可能性を探るべく、大切な一歩を踏み出しました。

 旭山病院からのご紹介を受け、アルコール依存症の回復支援で知られる「札幌Mac(マック)」さんへ、ご本人と共に訪問してきたのです。

 札幌Macさんは、訓練用のグループホームや通所施設を運営し、ミーティングを通じた独自の回復プログラムを提供している専門性の高い場所。

 依存に悩む方々が再び社会へと羽躍するための、厳しくも温かい再生の拠点として長年地域を支え続けておられます。

 

 出迎えてくださった相談員の方は非常に親身で、ご本人のこれまでの歩みや胸の内をじっくりと時間をかけて聞き取ってくださいました。

 専門家としての鋭い視点を持ちつつも、相手を否定せずに受け止めるその姿勢には、支援に携わる私たちも学ぶべき点が多々あります。

 しかし、ミーティングに参加し、具体的な支援内容の説明を受ける中で、ご本人の心境には複雑な色が混じり始めました。

 ご本人曰く「決められた時間に拘束されるのがどうしても嫌だ」とのことで、通所に対してもあまり前向きな反応は示されません。

 何より大きな壁として立ちはだかったのは、お酒に対する正直すぎるほどの実直な本音だったように感じます。

 

 「お酒は辞めなきゃいけないとは分かっているけれど、完全に断つ勇気はまだ持てないんだ」という言葉が、重く静かに響きました。

 相談員の方からは、今回の見学を経て「ご本人がアルコール依存であるという自己自認に至っていないことこそが、解決すべき最大の課題」との指摘を受けます。

 依存症からの回復において、自分が病であることを認め、心から辞めたいと願う「底つき」の自覚は、何物にも代えがたいスタートラインです。

 札幌Macさん側からは、本当に断酒の決意が固まったのであれば、いつでも受け入れは可能であるという力強いお言葉も頂戴しました。

 

 具体的な条件面では、通所利用なら月額3500円という費用設定や、自立支援医療および障害者手帳の必要性についても丁寧に教示いただきます。

 グループホームには現在空きがあるものの、そこには共同生活を維持するための厳格なルールが存在し、遵守できなければ即退去という厳しい現実も待っているのです。

 もしルールを破って退去となった際、次の受け入れ先が確保できていない状態では、本人が再び路頭に迷うリスクを排除しきれません。

 私たちギルドグループとしても、単に施設へ繋ぐだけでなく、万が一の際のセーフティネットをどう構築すべきか、慎重に検討を重ねる必要があるでしょう。

 

 依存症という病は、本人の意志の強弱だけで片付けられるほど単純な問題ではなく、環境や専門的なプログラム、そして「自覚」が複雑に絡み合っています。

 今回の訪問は、ご本人にとって決して心地よいだけの時間ではなかったはずですが、自身の現状を客観的に見つめる貴重な鏡となったに違いありません。

 私たちは、彼がいつか自らの足で回復の門を叩くその日まで、焦らず、しかし決して手を離さずに伴走を続けていく覚悟です。

 

 NPO法人os Forward

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