おはようございます、本日の投稿は株式会社ギルドケアが担当します。
今回お伝えするのは、本州から車で北海道まで来られたご夫婦のお話。
始まりは、十一年にわたって暮らしてきたアパートからの退去通告。
保護した猫を部屋で育てていたことが契約に反するという理由で、ひと月後には出ていくよう伝えられます。
十一年分の暮らしを、わずかな期間でたたまなければならない状況。
行き先のあてもないまま、最低限の荷物だけを車に積み、夏の終わりに部屋をあとにされました。
当初は、気分を変えるための旅のつもりだったとのこと。
ところが名古屋まで進んだところで、車が動かなくなってしまいます。
そこで役に立ったのが、加入していた保険の特約で、十四日間だけ代わりの車を借りられるという内容。
その車に乗り替え、行き先を決めないまま、二人は北へ北へと向かいます。
九月の半ばに北海道へ上陸。
函館から札幌、旭川、帯広、北見、稚内、留萌、富良野と、地図の上を大きく回るような移動が続きました。
景色は変わっても、戻る家がないという事実だけは変わりません。
日が短くなり、朝晩の冷え込みが強まるにつれ、車中での夜はいっそうこたえるもの。
貯えが減っていく感覚と、誰にも相談できない状況が重なり、気持ちは少しずつ追い込まれていきます。
十月十一日、留萌の山あいに車を停めたお二人の頭をよぎったのが、ここで終わりにするという考え。
けれども、途中で体が受けつけず、思いとどまることに。
翌朝、もう一度同じことを試みようとしたものの、やはり最後までは進めませんでした。
動けなくなったまま、ふと目に入ったのが近くの駐在所。
そこへ足を運んだことが、当社とつながるきっかけとなります。
ご本人から伺ったのは、こんな一言。
「ここまで来るつもりはなかった」
連絡を受けて現地へ向かい、まずは温かい場所で休んでいただくところから始めています。
貴重品をお預かりし、当面の金銭管理についても了承をいただいたところ。
あわせて、生活保護の申請と医療機関の受診にも同意していただいています。
体を診てもらい、眠れる場所を確保し、そのうえで次の住まいを一緒に考えていく流れ。
順番を間違えなければ、暮らしは必ず立て直せるもの。
住まいを失う理由は、人によってまったく異なります。
今回のように、動物との暮らしが引き金になることも珍しくありません。
大切なのは、どこか一か所でも相談できる先につながること。
これからも、行き場をなくした方が最初に頼れる窓口であり続けてまいります。








