おはようございます、 本日の投稿は株式会社GUILD GROUP(ギルドグループ)が担当します。
60代の男性は、若い頃にアルコールの影響で大きな過ちを犯しました。
酒に酔った状態で妻を漬物石で殴り、殺人未遂事件を起こして服役することになりました。
決して許される出来事ではありません。
しかし、刑期を終えた後の人生では、自ら酒を断ち、一滴もアルコールを口にしない生活を続けていました。
出所後は穏やかな毎日を送り、周囲とのトラブルもなく静かに暮らしていました。
過去について多くを語ることはありませんでしたが、自分が犯した罪を忘れることなく、一日一日を大切に過ごしていたように感じられます。
支援者との約束もきちんと守り、落ち着いた生活を積み重ねていました。
そんな男性には、一つだけ楽しみにしていたことがありました。
それは、生まれ故郷である種子島へもう一度行くことです。
懐かしい景色を見てみたい、海の匂いを感じたいと穏やかな表情で話す姿が印象に残っています。
その願いは決して大きなものではなく、人生の最後にかなえたい小さな夢だったのかもしれません。
ところが、半年前から倦怠感や血尿の症状が現れました。
本人は病院へ行くことを嫌がっていましたが、体調の変化を心配したスタッフが何度も声をかけ、受診を勧めます。
その結果、膀胱がんステージ4と診断されました。
すぐに手術が行われましたが、病気の進行は早く、ほどなく再発が確認されます。
さらに他の臓器への転移も見つかり、追加の手術や抗がん剤治療は難しいと判断されました。
その後は緩和ケアへ移り、苦痛を和らげながら過ごす時間が中心となります。
病状が進む中でも、男性は周囲への感謝を忘れませんでした
自分のことよりも、残された手続きや身の回りの整理を気にかけていた姿が心に残っています。
そしてある日、「もし自分に何かあった時は、身の回りのことをお願いします」と書かれた一枚のメモをスタッフへ託しました。
その短い文章には、不安と信頼、そして最後まで迷惑をかけたくないという思いが込められていたように感じます。

人は過去を変えることはできません。しかし、その後をどのように生きるかは、自分自身で選び続けることができます。
罪を償い、酒を断ち、静かな生活を積み重ねてきた時間もまた、この方の人生の一部でした。
支援とは、過去だけを見ることではなく、今をどう生きようとしているのかに寄り添うことでもあります。
かなわなかった種子島への願いを思い返すたび、一日一日の健康や何気ない日常の大切さを改めて考えさせられます。
そして、一人ひとりが最期まで自分らしく過ごせるよう支え続けることの大切さを、私たちはこれからも忘れずに歩んでいきたいと思います。







