三十年以上の路上生活から三年、歩けなくなった男性と受けた検査でアルツハイマー型認知症と分かった日

 おはようございます、本日の投稿は株式会社ギルドケアが担当します。

 

 今回お伝えするのは、長く路上で暮らしてこられた男性の、その後のお話。

 札幌の街で寝起きする日々は、三十年以上にわたっていたとのこと。

 夏も冬も、屋根のない場所で季節をやり過ごしてこられました。

 私たちがお会いしたのは、今から三年ほど前。

 声をかけ、生活保護の申請に同行し、ようやく屋根のある部屋での暮らしが始まります。

 最初のころに見られたのが、建物の中で眠ることへの戸惑い。

 それでも少しずつ、布団で休み、決まった時間に食事をとる生活が形になっていきます。

 

 ところが今年に入ったあたりから、気になる変化が重なるように。

 歩く速さが落ち、部屋の中でつかまる場所を探すしぐさが増えていきます。

 同じ話を何度も繰り返すこともあり、買い物に出た帰りに道順が分からなくなる場面も。

 年齢のせいと片づけてしまえば簡単でしたが、進み方があまりに早いところが気がかり。

 そこで、まずは体の状態から確かめようと、受診の準備を進めることにしました。

 

 通院の日は、車いすでの移動。

 待合室では、うとうとしながら順番を待たれる時間もありました。

 検査の内容は、問診、血液検査、頭部の画像診断など。

 一日で終わるものではなく、何度か足を運ぶ必要があります。

 付き添いの役割は、送り迎えだけではありません。

 本人が答えにくい質問を言い換えたり、普段の様子を医師へ伝えたりするのも大切なところ。

 

 そして届いた結果が、アルツハイマー型認知症という診断。

 説明を聞き終えたあと、ご本人からこんな一言がありました。

 「そうか、まあ仕方ないな」

 

 受け止め方は人それぞれで、取り乱す方もいれば、静かにうなずく方もいらっしゃいます。

 大事なのは、診断がついた時点から使える仕組みが増えるということ。

 今後はデイケアへ通いながら、日中の活動量と生活のリズムを保っていく予定。

 あわせて、施設への入所に向けて、医療機関、行政、介護の事業者と調整を進めています。

 ひとり暮らしを続けるには、見守りの回数も、できることの範囲も限られてきたところ。

 三十年間を外で過ごし、三年間を部屋で過ごした方が、次に向かう先をどう整えるか。

 本人の意思を確かめながら、安心して過ごせる場所を一緒に探していくつもりです。

 

 路上から屋根の下へ、そして必要な医療と介護へ。

 一度つながった縁を切らさず、その時々に合った暮らしへつないでいくことが私たちの役割。

 これからも、最後まで伴走する支援を続けてまいります。

 

 株式会社ギルドケア

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