酒と競馬と、ちょっとした後悔。——再出発に向かう73歳の利用者さんの今

 おはようございます、本日の投稿は株式会社GUILD GROUP(ギルドグループ)が担当します。

 先日とある男性の支援が始まりました。

 本日はそんな彼の人生についてお話しいたします。

 千葉で生まれ、千葉で育ったAさん。

 10年ほど大阪で営業職に就いたあと、再び千葉に戻り販売系の仕事に励んでいました。

 けれどその後の人生は、順風満帆とは言いがたかったようです。

  

 彼の暮らしぶりを聞くと、相当な酒好きでタバコは一日一箱。

 ギャンブルは競馬をこよなく愛しており、まさに昭和の浪花節を体現するような人物です。

 ただ、そんな自由な生き方の代償も小さくはありませんでした。

 

 20歳の頃無免許運転に服役、そして晩年にかけての窃盗による服役。

 札幌にやってきたのは2年前のことですが、定住先が見つからず、ついには再び窃盗で捕まり刑務所へ。

 出所後、身寄りも戻る場所もないまま私たちへと繋がったのです。

 驚くことに、出所初日にはコンビニで飲酒。

 年齢を感じさせない行動力と、どこか少年のような無鉄砲さには、驚きを隠せません。

 

 所持金は240万円、銀行のキャッシュカードは持っているけれど通帳や印鑑は不所持。

 保険や財産もなく、頼れる親族との連絡も絶えて久しい。

 そんな状況ながらも、本人は千葉への帰還を望んでいます。

 

 年金は偶数月に25万円入る予定で、しばらくは生活に困ることはなさそうです。

 しかし、今度こそ「穏やかな日々を送れるのか」が最大の鍵になるでしょう。

 

 過去の選択を嘆いても意味はない。

 それでも彼の瞳には、わずかに光が残っています。

 趣味の競馬新聞を手に、次の出走表を眺めながら、人生というレースの最終コーナーを静かに曲がろうとしているようでした。

 NPO法人os Forward

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